内申書(調査書)って何だろう!
内申書とは、高校入試を受ける生徒が「中学校のときに、どんな生徒で、どんな学校生活を送っていたか?」を受験する高校へ伝えるための資料で、合否を判断する重要な基準となるものです。
内申書は、調査書とも言われています。
内申書は、書式や項目が都道府県によって少し変わりますが、おもに「学力に関する部分」と「個人の性格や行動・活動の記録の部分」で構成されています。
内申書(調査書)には何が書いてあるの?
①学力に関する部分
学力に関する部分は、ずばり中間テスト、期末テストの結果で決まる通知表の評価の部分となります。
英語・数学・国語・理科・社会の主要5教科と音楽・美術・保健体育・技術家庭の実技4教科が、5段階または10段階で評価され、その合計が内申点となります。
内申点は高校入試当日に行われる学力検査の点数と同等に扱われますので、非常に重要です。
内申点は、下記のように、いくつかのパターンで、都道府県によって合計する学年や、教科の評価が違いますので、居住する都道府県の内申点の算出方法を確認しておきましょう!
パターン①:1年生から3年生までの9教科をすべて5段階で評価した合計で算出
パターン②:1年生、2年生の9教科を5段階、3年生を10段階で評価した合計で算出
パターン③:3年生のみを10段階で評価した合計で算出
パターン④:主要5教科に対して、実技4教科を2倍または3倍で評価した合計で算出
②個人の性格や行動・活動の記録
学力に関する部分以外は、内申書(調査書)記載事項として受験する高校へ提出されます。
一部の都道府県では、行動・活動の記録が、内申点同様に点数化される場合もありますので、都道府県の高校入試制度をしっかりと調べておきましょう。
《出欠・健康の記録》
欠席や遅刻の日数がつけられますが、かなり多くの欠席や遅刻がない限り、あまり問題ありません。
《特別活動》
学校やクラス内で担当していた委員の内容と、所属していた部活名が記入されます。
《総合的な学習の時間・行動の記録・総合所見》
総合的な学習の記録、行動の記録、総合所見などは、担任の先生が評価し記入してくれます。
相当、授業態度が悪かったり、すごく大きな問題を起こしていない限り、担任の先生が良いように記入してくれますので、安心して大丈夫です。
③受験での内申書の大切さについて
高校入試では、内申書の評価と、試験日に受ける学力検査の点数、実施される場合は面接や実技検査などの総合点で合否が決まります。
また内申書の学力に関する部分と、学力検査の点数が、そのまま同等で合計される場合と、内申点が重視される場合、学力検査の点数が重視される場合など、都道府県や高校、学科などによって違います。
内申書の「学力に関する評価=学校の定期テストの結果」は、高校入試の学力検査の1点と同じ重みを持つこととなりますので、日々の授業や定期テストもしっかり頑張っておきましょう!
内申点アップの秘訣!
内申点を良くするためには、どうすればよいのか?定期テストを頑張るのはもちろんですが、1 度点数が悪かったらもう諦めなきゃいけないの?
1年、2年の成績が悪いと、もうダメなの?
そんなことはありません!このページをしっかり読んで実践し、内申点アップにつなげていこう!
①定期テストの準備は計画的に!
なによりも内申点の評価基準は、学校の定期テストです。
塾でどれだけ点数を取れても、学校の定期テストの点数につながらなければ内申点は良くなりません...。
まずは、しっかりと学校の授業に合わせて勉強し、定期テストに向けた学習スケジュールの計画をたてていくようにすることが大切です!
②授業中の発言回数を増やそう!
学校の授業では、積極的に手を上げて発言回数を増やしましょう!
授業を受ける姿勢が変わることで、担任の先生から見ても、最近頑張っているなと良い印象になります。
成績は、5段階や10段階なので、あと少しの差で1段階あがったりする場合もあります。
定期テストの結果だけでなく、授業態度による加点が、成績表に影響する場合がありますので、積極的に学校の授業に参加していきましょう。
積極的に授業で発言していくために、少しずつでも毎日の学校の授業に対する予習復習の習慣をつけていこう!
③小テストや宿題・提出物もしっかりこなそう!
定期テストだけでなく、授業で行われる小テストも成績を決める重要なテストです。
また宿題や提出物も、提出することはもちろんですが、取り組み具合も大切なので、確実にこなしていきましょう!
小テストや宿題・提出物をしっかりとこなしていくことで、学校の授業の予習や復習にもなり、その毎日の積み重ねが定期テストの結果にもつながっていきますよ!
④実技4教科の授業をがんばろう!
定期テストの結果で約7割は成績が決まる主要5教科に対し、音楽、美術、保健体育、技術家庭の実技4教科は、定期テストの結果よりも、授業態度や実技結果によって成績が決まります。
絵が上手い、足が早いなどの評価だけでなく、授業に取り組む姿勢も学校の先生はしっかりと評価してくれます。
実技4教科は、特に授業に一生懸命取り組みましょう!
主要5教科の評価の2倍で内申点をつける都道府県や高校もありますので、実技4教科は、内申点アップにとても大切な教科となります。
⑤ケアレスミスをなくそう!
わかっていたのに間違えた... ちょっとした勘違いをした...
みなさんよくいうケアレスミスをしたというやつですね。
ちょっとした不注意で...と思いがちになりますが、じつは点数が取れる子と取れない子の大きな違いは、こういうケアレスミスをするかしないかなのです。
1問5点の違いで、成績では5段階の3から4に上がったり、3がら2に落ちたりする場合もあります。
普段のテストのなかで、習慣的に意識して直していくことにより、ケアレスミスをすることが少なくなっていきます。
ケアレスミスをしないよう習慣づけることが、高校入試本番での大きな差につながりますので、下記のケアレスミスを防ぐ3つのポイントをしっかりと普段のテストから実践しておきましょう!
『ミスする箇所をしっかり把握しよう!』
あなたはどんなミスが多い?まずは分析から始めましょう!
符号忘れや、問題のとらえ違いなど...小さなミスでも、積み重なると10~30点変わる場合もあります。
見直す手順は、まずテストの中で、間違った問題に印を入れ、もう一度解いて、解けたらどこでミスをしているのかをチェックしてみましょう。次に青いペンに持ち替えて、次のテストを受ける自分へ向けてどこに気を付けたら良いか書き込んでみましょう。
『途中式のミスをなくす!』
数学では、このミスが一番多いです。途中式でミスをする多くのケースは下記の3つです。
①暗算で計算し間違える。
②自分が書いた途中式の字が読みにくくて(小さくて)間違える。
③マイナス、プラスの符号の転記を間違える。
上記のようなミスをなくすために、途中式では下記の点に普段から注意しましょう。
①途中式は、大きな字で書く
②余白のあちこちに書くのではなく、問題順位にしっかり並べて書く
③+ ー = などの符号は特に丁寧に書く
『問題の読み間違いをなくす!』
問題文の読み間違えや、条件の読み忘れにより間違えてしまう場合があります。
数学で言えば、解答のkg、gなどの単位が指定されていたり、国語では、◯文字で、◯文字以内でという違いによって解答が変わってくる場合があります。ちょっとした問題文の読み間違いで点数を落としてしまうともったいないです。普段の勉強から問題文の単位や数字、重要なところに下線を引きながら問題を解く習慣をつけましょう。
下線を引く習慣をつけることで、自然と問題文を注意深く読む習慣につながっていきます。